8ミリ通信 No.2 平成10年(1998年)12月1日発行
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好評であった「8ミリ通信」の二冊目が発行されたのは、創刊後わずか5ヶ月後でした。
内容もボリュームアップしています。ちなみにこの1~2ページ目は当社社長の担当ページでありました。前号のものも併せてお楽しみ下さい
★輝け!8ミリ流星群★
満天の星の下 思うこと
 霜月、十一月。星たちが美しく輝く季節である。
 十八日未獅子座流星群と呼ばれるテンペル・タットル大流星雨が降り注いだ。わずかな観測のずれが生じ、星降るとまではいかなかったが、三十三年ごとの周期とあって眠い目をこすりながら見られた方は大いにラッキーだっただろう。  田舎で生まれ育った私は子供の頃、夜寝る前に家の前の道端で立小便を済ますのが日常であった。夜空を見上げ学校で学習した北斗七星、北極星、こぐま座を見つける。せいぜいこのくらいしか解らなかったのだが、その立小便の時間は私にとって、正に生活と勉学の時であった。春夏秋冬、移り変わる星の位置に魅了され、体が冷えこむのを忘れ星の日周運動を写真にとったこともあった。
 それから幾星霜、生きてきた半分以上の時間が都会暮らしになってしまい、晴天の夜、そこで見上げる星の数は両手の指に収まってしまうこともあり、少し寂しい思いがする。わずかな救いはお盆と正月に帰省できる時間があることである。夜、晴れていればやはり家の前の道端に立ってしまう。
 この秋、映画監督黒澤 氏が逝った。
 氏の監督である映画「夢~Dreams~」の中、俳優・ 智衆演ずる老人が村へ来た旅人の青年に諭すように語るシーンが印象深い。
 ー「・・・この村は電気も通ってないのですか。」と尋ねる青年に対して老人は「夜は暗いのあたりまえじゃよ。」と答える。それに対する青年の怪訝な表情を通して監督は何を伝えたかったのだろうか。
 便利さゆえの代償の大きさをここから私は感じとる。暗い夜がるくなり、遠い街にも早く着け、大きかったものが小さくなり、寒い冬が暖かく過ごせる時代に生き、ともすればそれがあたりまえになってしまうことに注意せねばなるまい。
 8ミリは今の時代にあっては決して便利なものではないかもしれない。フィルムを探し買い求めることに始まり、撮る技術、現像、編集、映写鑑賞に至まで多くの時間を必要とする。しかしそのプロセスがとてつもなく楽しい時であることを8ミリの愛好者たちは知っている。
 便利さゆえに無くしたたくさんの楽しみを秋の夜長いま一度振り返り、また三十三年先の獅子座流星群が見られることを天空に願うばかりである。
                           8ミリ通信No.2 page,1
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2008-11-14 16:14 | 8ミリ通信 No.2 | Comment(0) | Trackback(2)
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